自然とは自らのらの本性に従ってあるもの

あるいは生成するもののことである。

したがって、多くのヨーロッパ語において、「自然」と「本性」とは同じことばで言い表される。

そして、「自然」とよばれるもののなかに何が含まれるかは、おのおののものの「本性」として何を考えるか、また、その本性に対立するものとして何を考えるかによって、さまざまに考えられてきた。

近代以降、もっとも典型的な「自然」の用法は、人間と自然とを対置し、人間による介入・干渉、人工品との対比において「自然」を語る用法であろう。この意味では、人手の加わらないものが「自然」なのである。

科学技術は科学と技術は別のものとして

伝統的にはっきり区別されていた。

しかし、第二次世界大戦後、その間の区別がしだいにつけにくくなり、日本語でも初めは「科学・技術」とされていたが、1956年(昭和31)の旧科学技術庁の設立に象徴されるように、そのころから「科学技術」というようになった。

中国語では「科技」と略称されることもある。英語ではしばしば略称されてS & Tといわれ、それを複数よりも単数として扱うようになった。

科学は自然認識を深めるため、技術は生活の利便向上のためのものと、いちおう目的を分けて考えることができるし、現実に科学は学者、技術は職人という異なった社会階層によって担われてきて、その二つの伝統は歴史のうえではまれに交わることはあっても、ほとんど独立した伝統として維持され、近代に至ったといってもよい。

その二つの伝統を接合する媒介となったのは、国家ないしそれに類する体制である。

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